永山久夫の食べて100歳

日々、元気に過ごすことは誰もの願い。そんな願いをかなえるべく、自分の心と体、食生活とじっくり向き合ってみたくなるお話をどうぞ。

第15回 「秋サバは、仲よく食べましょう」

春に産卵を終え、夏の間にたっぷりと餌をあさったサバは、秋に入ると丸々と太り、脂ものってきます。
サバは山の木々が赤や黄色に染まるころから木枯らしのころにかけてが旬で、これが「秋サバ」です。

サバは魚偏に「青」と書きます。この色は、海の色と同じで保護色になっており、上から鳥などに襲われるのを防ぐ上で役に立っています。

秋の味覚を代表する魚で「秋サバは嫁に食わすな」といわれるくらい美味なのです。それにしても、ずい分ひどいことを表現したことわざ。 今どきこんなことを言ったら、寝たきりになったときに、面倒をみてもらうのは困難なような気がしますけど。どーぞお嫁さまには、まっ先に秋サバをあげて下さいネ。お願い致します。

サバの脂質に多いのが、頭をよくして物忘れを防ぐ成分として注目されているDHA(ドコサヘキサエン酸)で、ボケの予防にも期待されています。 DHAは、頭のよくなる物質として、今や常識になっていますが、お年寄りの脳の老化や痴呆症の予防や改善のための成分として、盛んに研究されているのです。

こうしてみると、「秋サバは嫁に食わすな」ということわざも解釈の仕方が逆になってきます。嫁さんはまだまだ若いから、脳も健康だろうけれども、姑(しゅうとめ)の私の脳細胞はすっかりガタがきてしまっている。最近なんか、物忘れがひどくなったような気がして心配なのよ。だから申し訳ないけれども、ボケを予防するためにも、秋サバは私ととうちゃんに食べさせてちょうだい、という意味もあると思うのですけれども。

DHAと同じようにサバの脂質に多いのがEPA(エイコサペンタエン酸)で、こちらは血管をしなやかにして、血行をよくしサラサラにする作用で注目されています。この他にも風邪予防に役立つビタミンAや若返り作用のE、そしてBも豊富。 そこで提案。どーぞお嫁さんもお姑さんも、秋サバは半分こずつにして、「幸せだなア」とニコニコしながら食べましょう。


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